2002年度ミリオン山の会メイン山行 | ||
期 間 | 2002年9月20日(金・夜)〜22日(日)深夜 | |
集合時間 | 20時45分、新宿安田生命ビル前 〜川越市N隊員ピックアップ(22:00) |
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ル ー ト | 扇沢・柏原新道登山口駐車場(車中&テント泊) | |
1 日 目 | 扇沢〜針ノ木雪渓〜針ノ木小屋〜針ノ木岳〜針ノ木小屋(泊) KT、YS、HMの3氏 ※扇沢〜柏原新道〜種池山荘〜岩小屋沢岳〜新越山荘〜鳴沢岳〜赤沢岳〜スバリ岳〜針ノ木岳〜針ノ木小屋(泊) ※は、有志(YS、HS、INの3氏) |
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2 日 目 | 針ノ木小屋〜蓮華岳〜北葛岳〜七倉岳〜舟窪小屋〜七倉 ※七倉からタクシーで扇沢へ移動、車回収。 ・信濃大町駅近くの喫茶店「カイザー」で反省会。 |
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【山行レポート】 | ||
@ | 心配していた天候は、3連休の内前半の2日間だけが山行可能。2泊3日を予定していたが、1泊2日に変更し集合した。参加者は、10名から6名に減少したが、1泊2日に短縮しても不安のないメンバーが揃った。 1日目の行動を確認する為、車中でミーティングを行い、有志ルートが提案され、3名が挑戦する事になる。 扇沢の駐車場も奥のバスターミナル前の駐車場を避けて、手前の柏原新道登山口の駐車場に停める事になった。 車中2名とテント3名で仮眠。翌朝駆けつけた1名で総勢6名。 有志3名は、6時30分起床の7時出発予定。朝駆けつけた1名のTELにて6時20分に起床、7時前に出発する。本ルートの3氏は、ゆっくり出発で構わない為、再度うたた寝。 |
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A | 有志ルートは、昭文社5万分の1縮尺の地図に寄れば、柏原新道を辿り、種池山荘までの登り3時間50分。種池山荘から扇沢を左手にぐるっと周回し針ノ木小屋に辿る稜線歩きが、7時間30分。併せて11時間20分の長丁場である。目標は10時間で踏破。 登山口からいきなりの急登に焦らずゆっくりと望む。体が温まると徐々にペースを上げるが、終始登りの為あくまでも無理せずに。種池山荘手前30分程が又急登となるが、ゆっくりと登る。 9時50分、山荘着。小休止の後、先を目指す。今日の最終目的地針ノ木小屋は、一際鋭いスバリ岳と針ノ木岳の先に見える。気が遠くなる程遠く、険しく、行く手に臨み緊張感が高まる。 最初のピークは無名峰で荒廃が進んでいるらしく巻いて行く。実質的な最初のピーク、岩小屋沢岳に到着し第1回目の360度展望を満喫する。昼食休憩予定地の新越小屋は、殆ど下りで約30分で到着出来る。足取りもやや軽くなると言うものだ。 新越山荘は、改築して間もなく真新しく雰囲気がよい小屋だ。スタッフも若い人が多くて一度は、宿泊してみたい。 さて、先を急がねばこれからまだまだ難所は続く。 次のピークが、鳴沢岳〜赤沢岳と続き、いよいよ核心部のスバリ岳の険しい登りへと踏み出す事になる。此までの疲れも蓄積され一気に体中に気怠さが降りかかってくる。 スバリ岳への最後の急登に難儀する中、本コースの隊員M氏から携帯に電話が入る。 「もしもしMです。今どの辺ですか?我々は、針木岳を往復し、小屋に無事到着しています。」 「Mさんお疲れさまです。今、スバリへの最後の登りです」 「そうですか、スバリから針ノ木は30分、針ノ木から下り40分です。気を付けて」 「有り難う御座います。頑張ります。お疲れさまでした」 やっとの思いでスバリ岳山頂に到着。扇沢方面はガスに隠れるが、劔・立山は、クッキリと姿を見せ続けてくれていた。そして最後の登り針ノ木岳山頂を目指し、息も絶え絶えの状況で漸く山頂に到着。生憎の八方ガスに隠れてしまい残念であったが3人で何とか辿り着けた事を労い祝し喜びに浸る。 朝分かれた3人の待つ針ノ木小屋も残すところ下りで30分少々。膝に相当な疲れを感じながらも、再会を楽しみに重い足を運ぶ。 予定通りの5時過ぎに到着。別れた3氏は、お昼寝中だった。 3連休で多少は多めの登山者も、マイナーなコースに助けられ寝る場所もゆったりと確保できていた。 夕食予約は、余裕を持って6時からの2グループ目で頼んでいた。通常ビールやお酒を買い込むところ、今日の皆は静かだった。S氏持参の2合のお酒を主に3人で分けて他3人のお茶と乾杯。一日の山行をお互いに労った。 「お疲れさま、明日も宜しく」 テレビの天気予報を見ながら、明日の山行は予定通りと確認する。天気予報の内容は、変わっておらず明後日は崩れるそうだ。 M氏は、早々に床についていたが、消灯の9時迄には時間が有り、飲み足りない私は、T先生を誘ってビールを飲み直し、S氏、YS・HS夫妻で暫し歓談。海外山行等々面白かった。 |
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B | 翌朝、5:30朝食、6:00出発に漕ぎ着ける。天気は晴れ。麓は雲が沈んでいて、小屋と先の峰々は拡がる雲海の上にあった。 小屋から先は、すぐに急登が少々。そこを過ぎるとなだらかな展望の良い稜線漫歩となる。途中、扇沢側が切れ落ちた痩せ尾根もあるが、風もない今日の陽気では問題ない。 稜線を辿る展望は、後立山の爺ヶ岳・鹿島槍・五竜や奥の白馬三山、背中に見える針ノ木〜スバリの稜線、劔・立山三山。さらには薬師〜水晶〜鷲羽と眺められ飽きない。槍も。 遠く見えた蓮華岳山頂もあっという間に目の前に現れた。山頂付近は、少々つらい登りとなるが、まだまだ余裕であった。 蓮華岳山頂からの展望は、「素晴らしい」の一言に尽きた。まさに360度に拡がり、雲上での無上の楽園・庭園で有った。遠く富士、挟むように八ヶ岳と南アルプスの峰々、浅間山も一人孤独に噴煙を上げて迎えてくれた。 小休止の後は、本日の核心部「大下り」からの激しいアップダウンへと歩を進める事となる。先ずは、急なガレ場の下りで要注意。更に進むと岩場となり、切れ落ちていくような急勾配の下りとなる。鞍部とその先の急な登りに目をやりながら、緊張感が走る。北葛岳の前後は、ちょっと一般ルートの中でも険しさを感じる。殆ど登山者の訪れない静かなコースも困難さがヒシヒシと伝わる。 北葛岳山頂からの眺めも素晴らしい。辿った「大下り」も峻険で眼下に鋭く落ち込んでいる稜線は、何とも言えない迫力があった。 更にルートを進むと、幾つかのアップダウンとピークを踏みながら七倉岳ピークに続く、最後の鞍部を迎える事となる。急な登り返しと鎖場、緊張しながら疲れてきた体を騙しながら登り詰めていく。漸く緩やかな稜線の出現にホッとする。 七倉岳山頂。辿った針ノ木岳から蓮華岳・北葛岳と険しい山嶺が美しいものだった。蓮華岳から見た北葛・七倉の稜線とはひと味も二味も違って見えた。まさに達成感の坩堝となる。 山頂から小屋までは残り少し、昼食を予定しており足取りも軽くなり、口も軽くなる。昼食のメニューの話題に花が咲いた。 女性主人の舟窪小屋。この小屋前はYSさんのお気に入りロケーションである。辿った七倉岳〜針ノ木岳、奥に劔岳、立山三山、左に見回すと薬師岳、水晶岳、鷲羽岳、三俣蓮華岳、双六岳、そして槍ヶ岳。手前には、烏帽子岳、野口五郎岳が拡がり、絶好のパノラマが展開されている。 頼んだラーメンが程なく運ばれてきた。見てびっくり。なんと、卵が1個、それにキャベツが一杯。嬉しくなって叫びそう。 冷えたビールにT先生も 「此処のビールが一番美味しい!」 と、言いながら美味しいラーメンにも舌鼓していた。 目の前に拡がるパノラマを愛でながらラーメンを食す。まさに至福の時ではあるまいか(某氏の名調子)。 さて、満喫し早めに下山に取りかかる。行程3時間程。下山後、麓での反省会挙行に向け早めの行動を開始する。 舟窪小屋からの下山は、急な下りが続くルートで北アルプスの三大急登など目じゃない程の難所。無駄のない下りは、そのまま大変な登りを提供している。こりゃ大変だ!二日間の疲れも最高潮! 膝に重くのし掛かってくる。 漸く「唐沢のぞき」に到着し、小休止。残り七倉迄は1時間程。ここで、YS氏に一人先行し下山後タクシーで車回送に行ってもらう。全ては、反省会を早くしたいメンバーの意向だ。 残り1時間が長かった事。精も根も尽き果てて漸く七倉に到着。 YS氏は、未だ帰ってきていない。申し訳ないが、売店でビールを買って前祝い。この時のビールも最高に美味かった。 程なくYS氏の車が到着し、信濃大町駅を目指し反省会に突入する。出発から2泊を共にした隊員の無事をお互いに労い乾杯を繰り返した。M氏は、誕生日を迎えたばかりで?歳の大台に乗ったそうな。またまた乾杯。 あ、此はその場限りの忘れるべき事柄でしたっけ。 |
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C | 皆さん、有り難う御座いました。突然の有志ルートに快く承諾頂き、反省会〜帰りの車中と我が儘三昧に終始。 特にYS・HS夫妻には、最後の最後までお世話になりました。有り難う御座いました。感謝の気持ちで一杯です。 でも、今回限りと言わずに又御一緒してくださいね。 (え、もう手遅れ。 そう、言わずに・・・) |